僕らの時間〈3〉
この寂しい気持ちを埋めたくまだ寝ている体を無理矢理起こした。

パンパンと音がするのは俺らのマンションからなのだ。

寝室を出てベランダに目をやれば大ちゃんは、そこに立っている。

「うおっ!起きてたんかい!」

幽霊のように立っていた俺にビビりの大ちゃんは、体をビクつかせ「驚かせんといて下さいよ」と俺の大好きな満面な笑顔を振り撒いてくれる。

「大ちゃんおらんから」




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