ありきたりレクイエム

半分の月


誰かを騙した日の夜。


私は独りぼっちの弱虫をさらけ出して泣いた。


涙はとめどなく、止まる気配がないから


止める気もないのに、月を見上げた。


月は半分しかない、恥ずかしがり屋だけど


私を慰めるために、笑ってくれた。


不思議なくらい、明日も生きていけそうな気がしたから


もうちょっと平気な振りをして


生きていこっかな。
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