ありきたりレクイエム

なんにもない


心がカラカラに渇いて、水を欲しがっている。


テーブルに頬杖をつきながら、終わらない絵本の結末を考える。


でも結局バッドエンドしか思い付かなくて


溜め息をこぼして、少しうつむいた。


手洗いとうがいをサボる子供と


タバコを道に捨てる大人


この二つの関係性を、どっかの偉い政治家がテレビで熱弁をしていた。


不機嫌を装うのにも疲れたから、10時のニュースを、早々と切った。


そんななんにもない一日を、ただ漠然と過ごしていては


この憂鬱の殻は破れない。


そう心が、馬鹿にしたように訴えたんだ。
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