好きじゃない。ワケでもない。
それを横目で眺めながら一番後ろの自分の席からプリントを取り出し、教室を後にしようとした。


「じゃぁ、罰ゲーム!!春山留衣に告白することーー!!」

元気よく佐内君が言い放つ。
「まじかよー俺知らねぇよそんなヤツー」

「まぁ女子の中からアミダしたかんな。」

「どーせなら里衣子とかがよかった…」

「あったあった、この子だよー」
「おっ上総ナイス。うぉっ、フツー」

「まぁまだましなほーかぁ…」

「断られちゃうかもよー?」

「あ?んなワケないだろ。俺を誰だと思ってんだよ」

「はいはい。とりあえず、明日な」

「ったくよぉ」




君たち本人目の前にいますけど、とも言えずに静かに教室をでる。


なるほど、あたしは明日あたしの事をつゆほども知らないヤツに告白されて笑いのネタにされるわけか…。


まぁ、別にいいけどね。



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