雪情
【雪山ー13】


……がそれは
生き物ではなかった。






「なんだ
小屋じゃないか……」






ホッと胸を撫で下ろし
拳銃をしまう。







まったく
雪男の話を
聞かされたので、
焦って
つい拳銃を抜いて
しまった。








だけど
この状況下の中、
このような小屋があって
とても助かる。







「調度いい、
この小屋で
少し休んでいこう」







田崎はそう言うと
小屋にズカズカ入って
いった。







これは
無人の小屋だろうか?




中に人がいる
気配はしない。






さすがに
白井も疲れたらしく、
小屋に入るなり
すぐに腰を下ろした。






田崎も壁に寄りかかり、
座っている。







こうして
二人はのんびり
休んでいた………







しかしその頃、

遠くのほうで
低い唸りをしながら
得体の知れない何かが、
田崎達のいる
小屋の方向に
向かって歩いていた。









吹雪にうたれながら、

ゆっくり……
ゆっくりと……………
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