雪情
【近付く影ー3】


白井は
また窓越しに
外の雪を眺めている。




吹雪は
まだ止みそうにない。




「お前、雪を眺めるのが
好きなのか?」


と田崎は聞いた。



しかし、
白井は質問に答えない。





そうか……
この男、
雪を眺めている間は
何も喋らないんだった…





白井は
しばらく雪を眺めたあと

床にゴロンと横になった





やはり
疲れているのだろうか?





自分も横になろうか……

と思ったその時、
急に白井がビクッと
飛び起きる。





「おい、
今外でなんかガタって音
しなかったか!?」





それは
田崎には聞こえて
いなかった。





「いや、
ワシは何も
聞こえなかったが……」





「変な声したぜ」





と白井はドアの方を
見つめる。





「気のせいじゃ
ないのか?」





「いや、確かに聞こえた

ちょっと見てみるか」





と白井は体を起こし
歩き出した。





白井は
外のドアを
少しそっと開ける。





だが、
次の瞬間
勢いよくドアを閉めた!





「拳銃を構えてくれ!」





と、いきなり
白井は怒鳴った。





「どうしたんだ!!」





そう言いながらも
田崎は
拳銃を構えていた!





「雪男だ!!
武器を持っていた!」




「なんだと!!」





緊張が走る。




白井は妙に慌てている。





「おい、
どんなヤツだった!?
武器は何を持って
いたかね!?」





「2m以上あった!
…包丁を持っている!」





白井はそう言うと、

壁にかかっている
ホウキを手にして
ドアの横に立った
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