雪情
【近付く影ー10】


思えば
小学校の時から
言われていた気がする…







今日はよく
昔のことを思い出す。





「フ………」






田崎は笑みを浮かべた。







しかし、
昔を思い出すのも
無理もない。

こんな
テレビもないとこで
何するワケでもない。







暇過ぎて
自然に過去を思い出して
しまうのだ。







きっと白井も
過去でも思い出して
いるのかもしれない。







そっと隣を見ると
白井は
窓の方に首を向け、
雪を眺めているようだ。







寝ているか
起きているのか
分からない。







気楽なものだ……







白井を見張る為
田崎は眠るわけには
いかない
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