君とアタシのkiss☆
イエスorノー
諒司side


カキーン・・・

「フライだ!!走れ~!!」

熱い練習が始まった。

「リョウジ~頑張れ!」
あたしは、フェンス越しにある
原っぱに腰を下ろす。

「ヤス先輩、どこかなぁ~。」

ホノがまたヤスを探している。
くそ!
と思いながら、またダッシュした。

「いいぞ~!リョウジ!!走れ~!」

あぁ、走るよ。
君が、走れと言ってくれている。
俺は、君のために走ることにする。

そうしよう。
たとえ、希望がなくなったとしても
俺は、君のために走るということに
すればいい。


カキーン・・・

空に勢い良く飛んで行ったボール。

ザワッ・・・

「・・・ヤス先輩だぁ・・・。」

ホノは、目に焼き付けるくらい懸命にヤスの方を眺めている。
かっこよく、バットを投げ一塁へ向かうヤスの顔。
くそっ。
俺は、そんな所でもヤスに負けた。

俺の打順が来たとき、
俺は打つ気でいた。

でも、

打てなかった。




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