Painful Love※修正完了※
第2章『再会』


……どれだけ拝んでいただろうか。

毎年お墓に来れなかった分。


お父さん達がもし、ずっとあたしを見守っていてくれたなら知っているのかもしれないけれど。


あたしはこれまでの生活を一つ一つ、思い出しながら、心の中で報告した。




―――第二章 再会―――







目を瞑って、ただ、風に揺れる木々の音を聞きながら、

ここから離れていた4年間の生活を思い返した。


まだ、思い出し切れてなくて、でもそれはまた来た時に報告しようかな、と顔を上げる。

左右綺麗に生けた花とお線香。

自然と浮かんでくる笑みを墓石へと向ける。



「また、来るからね」


―――帰ろう。


そう思うけれど、やっぱりここに両親がいると思うと、もう少し。

もう少しだけ一緒にいたいと思ってしまう。

立ち上がろうと、帰る動作をしようと思えない。

……不思議。

ずっと来れなかったはずなのに、


来てみれば今度は、帰りたくない気持ちが出てきて。


お父さん達はもしかしたらあの日行こうとしなかったあたしのこと、怒っているのかもしれないのに。



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