遥かなインド
序章 空の遠くの、なお 遠く。」
 人生の答えはきっと

 どこか遠くにあると思っていた。

 それは自分の住む街の外だったり
   県外だったり
日本のどこかであったり離れ小島だったり、

はたまた海外のどこかかもしれない。

 何かを目的に

日本・海外を旅する者たちも

最初キラキラと目を輝かせて

どこか遠くへ行くことに対して
希望を持っていた。


 私、真子も同じだった

どこか遠くへ行くことが

人生において最大の出来事だと

その時までは思っていた

…人生を見つめ直したあの日までは…

 私はずっと旅をくり返していた時期があった。

大学の講義が終わればさっさと自転車でどこかへツーリングへ行き、

休日ともなれば旅立ったり電車を使って放浪し、

女性ながらヒッチハイクをしてた時期もあった。

全ては自分の期待心や興味心からだった。

大学の中にいても決められた知識と決められた人間関係しかなく

「井戸の中の蛙」

状態である。
 
その中に人生の答があるとは思えなかった…
< 1 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop