灯火
現れた彼女 ーSIDE 朔良ー
アラームが鳴る。

二度寝用にセットされた携帯電話からだった。

持ち主の眠気など知ったことではない、とそれは鳴り続ける。

昨日机の上に置いたままにしていたので、この体を起こして止めにいかなくてはならないと分かってはいるが、身体はおろか瞼さえ開くのを拒んでいた。

眠い…。

うるさい…。

心の中で葛藤し結局は自身が負け、むち打つように体を起こす毎日。

今日もあえなく敗退。

一気にベッドから降り恨みを込めた様にボタンを押してアラームを消してやった。

変な優越感に軽く浸り、携帯電話をベッドに投げると今日はそのまま布団の上に留まる。

昨日あのまま眠ってしまったので、すぐにサッパリしたくて真っ先にシャワーを浴びにいき、その流れでたまっていた洗濯物を洗濯機にかけた。

シャワーを浴びバスルームから出るとすっかり目は覚め、着替えを済ましインスタントコーヒーを飲みながらタバコを吸って洗濯が終わるのを待つ。

今日はバイトが昼前から入っている。

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