恋色の紙ヒコーキ
進路
文化祭が終わって、もうあたしたち3年生には楽しいことなんか残されてない。
あと一つだけあるビックイベントは『自分の進路選択』だけ。
あたしは青い空に向かってふーっと息を吐いた。
「はるー進路決まった?」
「うーんっと…一応…?」
「え!?そうなの?
あたし、聞いてないんだけど!!」
「んー…誰にも言ってないもん。」
「陽くんにも?っていうか陽くんの進路とか、そういう話しないの?」
「うん…いつもはしないけど…
ってか梨絵はするの?安藤と…。」
「するよー。
久哉はC大(地元の国立大)の経済学部だよ。
あたしの進路も久哉、知ってるし…。」
「そう…なんだ…。」
「陽くんのことだから、はるから言ってくれるのを待ってるんじゃないの?
はる、前にてらりんから聞かれたときも困ってたってこと知ってるから…
はるをあえて困らせたりしないように…。違うかな?」
「……。」
あたしは答えられなかった。
だってなんだか、梨絵の言ったことは本当のような気がしたから…。
あと一つだけあるビックイベントは『自分の進路選択』だけ。
あたしは青い空に向かってふーっと息を吐いた。
「はるー進路決まった?」
「うーんっと…一応…?」
「え!?そうなの?
あたし、聞いてないんだけど!!」
「んー…誰にも言ってないもん。」
「陽くんにも?っていうか陽くんの進路とか、そういう話しないの?」
「うん…いつもはしないけど…
ってか梨絵はするの?安藤と…。」
「するよー。
久哉はC大(地元の国立大)の経済学部だよ。
あたしの進路も久哉、知ってるし…。」
「そう…なんだ…。」
「陽くんのことだから、はるから言ってくれるのを待ってるんじゃないの?
はる、前にてらりんから聞かれたときも困ってたってこと知ってるから…
はるをあえて困らせたりしないように…。違うかな?」
「……。」
あたしは答えられなかった。
だってなんだか、梨絵の言ったことは本当のような気がしたから…。