恋色の紙ヒコーキ
「それにあたしと久哉って、はるたちほどずーっと一緒にいたってわけじゃないから、ある程度の距離は我慢できるっていうか…
その点、はるたちって高2のときからずっと一緒だったし…
だから余計『離れる』ってことが怖いんじゃないかなって、あたしは思うんだけど…。」

「離れることが…怖い?」

「うん。
今まで一緒にいることが『当たり前』だったから、それがいきなりなくなろうとしてることが、きっとあたし以上に怖いんだと思う。」

「梨絵以上に…。」

「ってあくまでこれはあたしの考えだから、はるはそんなに気にしなくていいけど…
ってはる、聞いてる?」

「聞いてるっ!!
あたし…早く陽の前でちゃんと笑って応援できるように頑張るっ!!」

「うん。応援してるよ、はる。
一緒に頑張ろっ!!」

「もーっ!!梨絵大好きー!!
梨絵が親友でホント良かったー!!」

「あたしも、はるが親友でホントに良かったー!!
世話の焼ける親友だけどね。」

「一言余計ー!!」

「ごめんって。」


あたしは梨絵に思いっきり抱きついた。


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