今夜,君と…。

涙の海。

次の日は抜け殻の心を引きずって何とか仕事に向かった。
新地への配達中にある場所を見つけた。

改装中か何かでシートで覆われたビル。
そのビルと隣りのビルの間に人が2人くらい入れるスペースがあった。

小さな折り畳みの簡易イスが2つあって足下にはタバコの吸い殻がたくさん落ちてた。


おそらく昼間は改装工事のおじさんが休憩してる場所。


5分くらい座ってみた。

夜なのに,暗いのに。

狭い中に一人寂しくいるのに,新地の空気がそれを消してくれた。


何か落ち着いて仕事に戻った。




その日は,やっぱり亮平から連絡はなかった。
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