君しかいらない

吐いた息が白い煙りとなって消えていく。



少しだけ積もった新雪を踏みつけると

きゅっきゅっと悲鳴を鳴らした。



まだ

誰もいない真冬の朝。



向こうに新聞配達をしている男の人だけ


深々と降る雪に見え隠れしていた。



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