君しかいらない


夕方には叔父さんが来るからね。



そう聞かされていたので

学校が終わっても帰る気になれずに教室の窓からぼんやり空を眺めていた。


「なにたそがれてんのよ?」

「えっ?」

振り返ると深雪が不思議そうにあたしを見ていた。

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