女社長は12歳
四章 引退の真実
それから数時間後、きららは部屋にいた。
きららの部屋は六畳に木製のベッドと勉強机、中央に小さなガラステーブルがあるだけのシンプルな部屋だ。
カーテンはピンクの地に赤いハートがあしらわれていていかにも女の子の部屋という感じである。
壁にはきららの超お気に入りのアイドルのポスターが常にきららのほうを向いて爽やかに微笑んでいる。
きららは机に座り勉強道具を出して宿題に手をつけようと思うものの、さっきのことが頭の大部分を占めていて、他の思考が出来ない。
――社長って、ありえない……
冷静に考えれば考えるほど、自分が会社の社長になることの非現実さが増していく。
良造が、なぜ、何の前触れもなく、いきなりあんな事を言い出したのか、きららにはまったく理解できなかった。
きららは、机の上に置いてある亡くなった両親の写真を見た。
――パパ……
きららの部屋は六畳に木製のベッドと勉強机、中央に小さなガラステーブルがあるだけのシンプルな部屋だ。
カーテンはピンクの地に赤いハートがあしらわれていていかにも女の子の部屋という感じである。
壁にはきららの超お気に入りのアイドルのポスターが常にきららのほうを向いて爽やかに微笑んでいる。
きららは机に座り勉強道具を出して宿題に手をつけようと思うものの、さっきのことが頭の大部分を占めていて、他の思考が出来ない。
――社長って、ありえない……
冷静に考えれば考えるほど、自分が会社の社長になることの非現実さが増していく。
良造が、なぜ、何の前触れもなく、いきなりあんな事を言い出したのか、きららにはまったく理解できなかった。
きららは、机の上に置いてある亡くなった両親の写真を見た。
――パパ……