✿あの子とあたし✿
放課後────

親友の愛李(あいり)に
「みんなでカラオケ行くけど、琉那は行く?」
と聞かれた。あたしは暗い気持ちを吹き飛ばしたかったから
「もちろんっ!行くよ!」
と言った。

カラオケについて、店員に部屋に案内された。
今日のメンバーは男子:5 女子:7 の
合計12人のメンバーだった。

みんなは楽しそうに歌っていた。
あたしもがんばって楽しそうに歌おうとしていた。

でも、屋上でのあのシーンがずっと脳裏をちらついて
すこし泣きたくなった。

とうとう涙がこらえきれなくなりそうだったから
トイレに行くと言って部屋をでた。

足早にトイレに行って個室に入り、ドアを閉め、鍵をかけた。

「はあぁあぁ...」

というあたしのため息と同時に涙が出てきた。

別にキスくらい、誰でもする。
でも好きな人が違う女の子としているのを見たら、
きつい。

10分くらい泣いたところでさすがにトイレが長いなって
思われるのは嫌だったから鏡をみて顔をチェックして
部屋に戻ろうとした。

戻る途中にふと隣の部屋を見たら...

「恭介...」

とその彼女。
2人で歌っている。

なにこの偶然。
気づかれないようにあたしは部屋に戻った。
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