地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
突然の呼びかけに、会長と2人で…同時に振り返る。


「……誰もいない……」

「………」


振り返っても…誰もおらず。


しかし……


『…ねぇ、わたしと…遊んで?』


バシッ…!


「え……」


小さい子供みたいな手に、手首を掴まれた。

徐々に目線を下げる。


『……お姉ちゃん……遊んで?』

「………!?」


そこにいたのは───…

小さな女の子。


髪は長く……お尻辺りまである。

前髪は、まっすぐに揃えられてて…クリッとした目が、あたしに向けられていた。


「吉川!?…逃げるぞ…!」


会長にも見えているのか…焦り出す。

あたしの女の子に掴まれていない方の腕を掴んだ。


グイッと引っ張る。
< 337 / 657 >

この作品をシェア

pagetop