地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
でも、ちょっとだけ嬉しい。

陸が、守ってくれた。


「この証拠をもって、名誉棄損、慰謝料の請求をしましょうか?」

「……」


次々と出てくる言葉に、黙り込む彼女……。


「それがイヤなら、二度と僕達に関わらないで下さい。こちらは、いつでも、法廷に行けるんですから」

「……っ……」


そこまで言うと、クルリと振り返って、あたしを見る。


「……何か、言いたいことはあるのか?」

「え……」


二宮さんに言いたいこと?

そうだ……ひとつだけ。


「言いな」

ポンッと頭に手を置かれた。

ドレスの裾を握りしめて、ゆっくり静かに告げる。


「……人をモノ扱いしないで下さい。そこを変えなきゃ……好きな人に思いは届かないと思います」


陸をキレイな装飾みたいなモノ扱いしないで。
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