地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
妖怪だけど。

子供だけど。

繭だけど。


今の俺は、ムカついててしょうがない。

また繭に、杏を取られた。


「寂しかった? ごめんね、もうずっと一緒にいるから」


優しい笑みを浮かべて、繭の頭を撫でている。


さっきまでは、「りー」って可愛く鳴いてたのに。

腕の中にいたはずなのに。

イチャイチャ出来たのに……。


繭に名前を呼ばれただけで、簡単に俺から離れた。



俺……完璧、杏ちゃんに放置されてる。

現に、さっきから一度も俺を見ないし。

今の杏ちゃんの頭の中は、繭だらけだ。

「……またライバル出現か?」


やっと、会長と決着がついたってのに……今度は繭かよ。

杏に抱っこされて、キャッキャ嬉しそうに笑う繭が、めちゃくちゃ羨ましいと思ってしまう。


これから先も、繭にイチャイチャを邪魔されるのかと考えると……デカイため息をつかずにはいられなかった。
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