恋愛一色
相変わらずなにもない部屋。


白い壁に貼られている青空の写真。


やっぱ遥斗は空が好きなんだな、と改めて思わせる。



遥斗の部屋はシンプルだが、俺は落ち着くから好きだ。



床に落ちていたリモコンを手にとり、音量を上げていく。



何も聞こえねぇよ。


俺が大きくしたおかげで、少しは聞きやすくなった。


俺たち、視聴者に笑顔を向けて天気予報を言っているアナウンサー。


今日は快晴だってさ。



『なぁ、遥斗?』



遥斗は制服に着替えるため、上半身裸になっていた。



『あ?』



『今日かわいい子いるかな?』



遥斗はカッターシャツを着て、ボタンを留めている。


俺の質問には答えてくれない。



『聞いてんの?遥斗』



ゆっくりと遥斗が俺を見る。

遥斗に見つめられたら、やはりドキッとする。
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