恋愛一色
遥斗が幸せならそれでいいんだ。
なんだかこっちまで幸せになった気分だ。


でも人は簡単に道を踏み間違えたりもする。



遥斗は自分の本当の気持ちを見失っていた。


俺はまだ遥斗は菊地唯が好きだと思っていたから、まさかあんなことを言うなんて…思ってもいなかったんだ─…



迫りくるカウントダウン。


俺はその音に気づかなかった。


気づくはずはなかった。
美幸は『俺のもの』だと思っていたから─…


でも美幸はその音に気づいていたんだよね?



美幸はずっと俺の幸せを考えていてくれていた。


だから…あんな選択をしたんだ。


気づいてあげれなくてごめんね?
苦しめてごめんね?



梅雨が開ければ、もうすぐそこは夏だった。




美幸…
君は全て自分で抱えすぎなんだよ…





俺の幸せは…もう残り少なかった。



もっともっと…
美幸の笑顔が見たかった──…
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