恋愛一色
それ以来、俺達はよく連絡を取り合うようになった。


さなは彼氏とどうなったのか?とか気になったが、俺はあえて何も聞かなかった。



彼氏と別れて俺のところに来てくれたら俺にとっては都合がいい。



相手の事は相手に任す。
これが俺のやり方だ。



俺は返事をするために文字を打っていく。



《俺も会いたい。いつが暇?》



送信ボタンを押し、俺は携帯を閉じた。



そして目を瞑り、ため息を漏らした。



『めんどくせぇ…』



女と関わると神経を使う。

でもそんなことはどうってことない。



俺には恨みが沢山あるから。


俺は布団を蹴とばし、ひんやりと冷たいフローリングの床に足をついた。



そして手足を伸ばし、カーテンを開けた。




『…さぁ今日も頑張ろ』



俺は太陽に向かって怪しく微笑み、元気よく階段を下りて行った。
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