ネコとネズミ
ハッピーエンド
 ボクはネズミをギョッとにらんだ。

「まずいですよ」

 ネズミは言った。

「お腹が減っているんだ」

「それなら、このソーセージをあげます。だから、逃がしてください」

 ネズミは必死だ。

 ボクは迷っていた。

 本来ならソーセージを食べるが、ニューがソーセージを食べて死んだのを目の当たりにしているだけに、ネズミの言うとおりにすれば、ボクの命もないだろう。

 だが、ネズミなど食べたことがないので、抵抗を感じる。

 このままでは飢え死にする。

 背は腹にかえられない。
< 6 / 16 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop