君の瞳が愛をささやく

別れ、そして

その日から三日経っても、一週間経っても莉緒は大学に現れず、連絡も取れないままだった。


俺の中には、莉緒に会えない苛立ちだけが募っていった。


繋がらない携帯、なにも話してくれない臣、落ち込むばかりの幹ちゃん、出張で会えない成田教授…


その全てが俺をイライラさせていた。


「…もう会いに行けば?
喧嘩になるかもしれないけど、会わないでイライラしてるよりマシだって。」


恭一が言った。


「でも…」


苛立ちと同時に、会うのが怖い気持ちもあった。


「だから、聞きに行けよ!
莉緒ちゃんと会って話さないことには、何も解らないだろ?
莉緒ちゃんが姿を見せないってことは何かあったに決まってんじゃん!?」


確かに恭一の言う通り。


「…今日、莉緒の実家行ってみる。」


そのあとは授業に身が入らなくて、莉緒の事ばかり考えていた。
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