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「……その脱出が分からねぇんだろうがよ!!」
「……何のためによ!!」
部屋が再び騒がしくなる。


「……脱出…」
南沢がつぶやく。

『…制限時間は3時間……3時間後君たちのいる場所は密閉され、完全に脱出不可能となる。つまりそれまでに出ないと君たちは…














凍死する…』





「…と…凍死!?」
「……ふざけんなよ…オイッ!」
筋肉質の男がラジオに向かって手を突き出した。
「…やめて!」
永澤がそれを止める。

「…イヤだ…イヤだイヤだイヤだ…!死にたくない…!」


「……10:52…タイムリミットは2時頃ね…」
筋肉質の女が腕時計を見て冷静に言った。
だが女とは裏腹に部屋はパニック状態に陥っている。

部屋にはデジタル・アナログ時計が壁や置物として数ヶ所にあり、その全てが彼女の言った通りの時間を差していた。



『……さぁみんな……ゲームを楽しもう…!……いいか…』

その時ラジオを聴いていた永澤が気づく…



「…静かにして!!」
ざわつく部屋がピタリと静かになり、女のすすり泣きとラジオの音だけが部屋に響いた。


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