もう1度キミと

「好きな人は……」

俺は、迷った。
告白はとても勇気がいることだと
柚菜に告ったことのある俺は十分わかってる。
それに、柚菜には京がいることも。
だけど、俺が好きなのは……

「ごめん。今は、部活に専念したいから。けど、ありがとう」

俺は、馬鹿だ。

この後輩は可愛い。
この子に愛されたら、
この子と付き合ったら、
この子を愛せたら……

どんなに楽だろう。
どんなに幸せだろう。

だけど、どうしても愛せないんだ。
柚菜じゃなきゃ……。


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