世界で1番愛してる
「絶対な、死んでも俺はずっとシズが好きだな。」
「…それは困る。
私……涼太いないと生きていけないもん。
だから死んでも好きじゃなくて、生きて好きでいてよ。」
涼太のいない世界なんて考えたくもなかった。
だけど、近い未来にそれを考えなきゃいけないんだと思う。
だからね……最後の悪あがき。
涼太がもう少しだけ頑張ってくれるように、言葉で涼太を縛りつけておきたいの。
「……お前、俺大好きだなー」
「大好きだよ。愛してる!」
「俺も。愛してるよ。」
もう少しだけ…、もう少しだけで良いからこうやって涼太と二人でいたい。
いつか来るお別れを受け止めるだけの勇気を…涼太からの愛を充電したい。
「静音…」
「…ん?」
「………生きろよ。」
そう言って、涼太は笑った。
すごく優しく、今まで見た事もないくらいに優しく笑った。
「りょ…た?」
「好きだよ、シズだけ…愛してる。」
あれだけ聞きたかった言葉を今は聞きたくない。
これが最後なんだって…
馬鹿な私だってわかるんだ。
「愛してる…ずっと」