黙れヘタレ

チョークを置き
帰ろうと振り向くと
後ろの黒板に書かれた
キャラクターの体がムキムキマッチョに
なっていて、つい吹いた。

意外にもマッチョがリアル。
私は笑いを堪えながら
キャラクターにケータイを向け
写真を撮った。
これ、小林に送ってやろうかな。

「あ」

自分の席で荷物整理していた
高橋が声を漏らした。
奴が見つめる先は窓の外。
窓に近づくと雨が止んでいて
大きな虹が出ていた。

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