青蝶夢 *Ⅱ*
私達の気持ちと同じように
さっきまで晴れ渡っていた空が
雲に覆われて、ポツリポツリと
雨が降り出した・・・

今朝、干した洗濯物が気になる

母と、娘が気になる。

だけど、ヨシノの傍に居たい。

こうして、二人で過ごす時間は
限られている。

貴方は、時計を見つめる・・・

そして、指差す。

「ヒイロ、いいのか?」

深い、貴方の声・・・

「まだ、ヨシノの
 傍にいたいよ
 
 ダメ?」

貴方は、首を振って私を
その腕に抱きしめてくれた。
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