青蝶夢 *Ⅱ*
可愛い絵柄のラグの上に
敷かれた小さなお布団の
その上で、転がって 
おもちゃを手に遊ぶ娘を
見つめる、伊吹・・・

彼女は、伊吹を見てキュート
な声をあげ、とっておきの
笑顔をみせる。

「昨日は、どこに居たんだ?
 お前が行きそうな場所を
 手当たり次第、探したが
 どこにも・・・」

芳野は今、目の前にいる
上半身、裸の伊吹のキスマーク
に戸惑い、目のやり場に困る。

考えたくなくても
さっきの状況、キスマークが
二人の情事を連想させる。

秘色を想って、ため息をつく
芳野を見つめる伊吹。

「そんなに、沈んだ顔するなよ
 これは、ヒイロが付けたもの
 じゃない
 お前だって知ってるだろう?
 
 アイツはしないさ」
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