青蝶夢 *Ⅱ*
私の頬に触れる、貴方の
大きな手に、私は甘えた。

「明日の手術には、俺も
 一緒に病院へ行くよ
 卵巣腫瘍摘出術の事も
 気になるし
 仕事どころじゃないからな」

「えっ、でも・・・

 きっと、病院には
 イブキが
 付き添ってくれるはず」

私が選んだのは、芳野・・・

伊吹では、無い。

「イブキに・・・

 話さなきゃ」

「イブキには、今夜
 俺から話す
 
 お前は
 俺の家で待ってろ

 明日の手術の件もあるし
 変に、興奮しない方がいい」

「アイは?」

「今から、迎えに行こう」
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