青蝶夢 *Ⅱ*
二人は、一睡もできないまま
カーテンの隙間から射しこむ
朝の日差しに、目を細めた。

本当は、すぐにでも娘を
取り戻しに行きたかった。

この手に抱きたかった。

深い悲しみに、沈む心に
希望をくれる

アイの笑顔が、寝顔が
見たい。

アイに逢いたい。

伊吹は子育てを手伝ってくれる
優しい父親で、きっと何も
戸惑う事無く、娘の世話を
行えているだろう。

でも、仕事の時は
どうするつもりなのだろう?

実家に預けるのだろうか?

それなら、私に・・・

娘のいない人生なんて

私には辛すぎる。

それは、伊吹も同じ想い。
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