左肩の重み~美香story~
美香story

プロローグ

駅の階段を下りてる途中、パラパラと屋根に何かが落ちる音がしたと思ったら、次の瞬間バラバラと激しい音に変わった。


「あっ、雨」


スコールのような激しい雨。


「どうしよう」


あいにく傘は持ってない。


コンビニで買おうか?


どうしようか迷っていると、彼の言葉が頭をよぎった。


そうだ、もう頼っていい人がいるんだ。


いつからだろう。


素直になれなくなったのは。


人に甘えられなくなったのは。


人を頼れなくなったのは。


でも、今は違うんだね。


鞄からケータイを取り出して、彼のケータイに電話を掛けた。


「もしもし?迎えに来てくれる?」
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