吸血鬼は恋をした。
偶然か必然か‐プロローグ‐

部屋にいるのは長身の男と、腰くらいまでの綺麗な長い黒髪をもつ、細身の女だった。

「ここまでみたいですね…」

「うん。でもね?僕は怖くないよ、だって「私もです。貴方がいるから怖くない…」

「先に言われちゃった♪最後まで…かなわないなぁ」

男女は強く…強く、お互いを確かめるように抱き締めあい、

「ずーっと、一緒ですよ」

「当たり前でしょ?キミ以外に誰を愛せって言うのさ」

そのまま、ゆっくりと目を閉じ…誓いあった。

『必ず来世で会おう』

……と。

バキャァッ!!

部屋のドアが豪快に蹴破られた音がして、

パァァンッ!!!

部屋に銃声が響いた。


< 1 / 16 >

この作品をシェア

pagetop