愛してるの言葉だけで。


『好き…』他に言葉なんていらない。

私の気持ちは、その一言だけだから……



「私、幸信が好き……」


「お前、正気か!?」



正気だよ。

私は幸信が愛しいんだ。



「馬鹿か!俺は死んでるんだぞ!?」



知ってる。

幸信が死んでるってわかってて、私は幸信を好きになった。


それが馬鹿って言うのなら私は馬鹿でも構わない。



「ねぇ、ゆ…」


「嫌いだ…」



え…───



「俺は夏希なんか嫌いだ」

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