金持ち家族の執事様は貧乏女子!
「どうしたの?」
そういって男の子の頭をゆっくり優しくなでると男の子はもっと涙が出てきたんだ。
「お姉ちゃん、名前なんていうの?」
「楓、赤星 楓っていうの」
ぐしっ と、顔を雑にこすって涙を拭く男の子。
「俺は霧橋 勇平。楓おねえちゃんに教えてあげるよ、ここにこうしてるとお空に行って死んじゃうんだよ」
「俺って自分のこというの?もう大人だね、ふふっ。
死んじゃう・・・か。あはは。大丈夫、知ってるよ。お空は天国だもんね」
笑って私がそういうと男の子が私の手をとって引っ張り出した
「痛いよ、勇平君」
顔を歪ませて男の子を見ると険しい顔なのか、勇ましい表情をしていた。
「名前にぴったりだよ、勇平君」