ラジカルギャングズGODFATHER
「おい、こいつ腹減ってんじゃねぇか?」

「それじゃ、粉ミルクでも買ってきますかねー」


言い出したのはスバルだ。


「そんなの俺が行くよ、スバルさん」

「いいって! 綺斗くんは今見つかったらヤバいっしょ。大人しくしてな」


言って、スバルはシャッターをくぐって出て行った。


彼の姿が消えてすぐ、次吉は言った。


「スバルの奴ぁ世話好きなんだ。あれでも甘やかされて育った、金持ちンとこのボンボンなんだぜ。そのくせ、自分より人のことにはきっちりしやがる」

「そうなんですか……」

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