ラジカルギャングズGODFATHER
『燈路、聞いてるんでしょう? 家出なんて幼稚な真似しないで今すぐ帰ってきて、お願いだから……。返事、待ってるわ』


ピーッ。

伝言が終わる。


「……誰、今の?」


燈路は息を飲んだ。


「母さん……」





 * * * * * *





玄関のドアを閉めると、料理をする音と香りが彼を包んだ。
靴を脱ぎ、静かにリビングに顔を出す。

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