ラジカルギャングズGODFATHER



翌日、12月25日。
クリスマスの夜。



塾に出かけた彼が街を歩いていると偶然──むしろ運命的に、森渓スバルに再会した。

それもピシッとしたスーツに身をつつみ、明るかった金髪を──決して黒とは言えないが──暗色に抑えたスバルに。


「今は用に立たないかもしれないけどさ、いつかはオヤジの会社を継ぐ──それが親孝行じゃないかと思って。
それに、マサヨちゃんに面目立たないっしょ、名付け親がチンピラじゃあ」


照れくさそうに頬を掻いて笑うスバルは、燈路の目に立派な大人として映っていた。

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