For You ‐この想い君へ‐


ピンポーン


家のチャイムが鳴った


「由佳、出て」


少し受話器を離し、リビングにいた妹に少し小さめの声で言った


「姉ちゃん出てよ。あたし今メールしてるんだから」


そう言いながら由佳はカチカチメールを打っている様子


「あたしは電話中なのっ」


「はいはい…出ればいいんでしょ」


由佳は飽き飽きした様子で玄関に向かった


『あんたは妹にコキつかって~』


受話器をまた当てると、聞こえてたらしく亜希は少し笑いながらそう言った


「あっ聞こえてた?」


『いつもしてんでしょ?妹ちゃんかわいそ~』


「別にいつもじゃ…」


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