For You ‐この想い君へ‐
「ゴホッゴホッ…先生、だる~い…」
「大丈夫?ちょっとこっちに座りなさい」
「うん…」
保健室に入ってきたのは、去年の文化祭に2年生を手伝いをした時に、浴衣を着付けてくれた美和さんだった
でも、なんだか体調が悪そうな様子
「あれ、亜希の友達の」
美和さんはあたしに気付き、目の前の机にもたれかかりながら座った
「あ、どうも…」
(覚えてくれてた…)
「ごめん、名前なんだったっけ?」
「渚です」
「渚ちゃん!そうそう、可愛い名前の!」
パッと少し明るい表情になった