続・恋する心は“あなた”限定
手を繋いで保健室を後にした俺たちは、暗くなった道をゆっくりと歩く。
太陽の光がなくなり、一層空気が冷え込む中、出来るだけ由優の体を傍に寄せた。
「そういえば…、あの招待状…手に入れるの難しかったでしょ…?確か、すぐに限定人数が埋まっちゃう…って静乃から前に聞いたことがあったから…。」
由優は俺の手を強く握りしめた。
「さっきは嬉しさのあまり舞い上がってばかりでごめんね…。本当に…ありがとう。理緒には、どんなに“ありがとう”を言っても足りないくらいだよ…。」
由優の温かさ溢れる言葉に、目元がジワリと熱くなるのを感じた。