My Doctor





『てか、これからどーするのさ。多分、詩織だんだん熱上がってくるよ。』





家に帰さなければならないが、送って行ってあげれる人がいない。



保健室の先生は、あいにく不在中。





『それなら大丈夫。さっき電話しといたから。』





詩織の頭の上に濡れタオルをのせながら雅は言う。





『電話したって、誰に?詩織んち、今誰も家にいないっしょ?』





『いるのよ。毎日毎日、同じ場所にいる人が。』





自信満々に雅は言い、ドアのほうに目を向ける。





そのドアから“先生”が来る足音に、耳を澄ませながら





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