半熟cherry
『…ヤダよ…ッ』
視界が歪んだ。
目尻から温かいモノが伝っていった。
…もう、言いたければ言えばいい。
友藤 茜は酔った勢いで生徒と一晩ホテルで過ごしましたって。
朝起きたら何も着てませんでしたって。
……ちょっとしたきっかけで目指した教師の道。
たくさん勉強もしたし。
ここまでだって決して平坦な道ではなかった。
……やっと夢が叶ったのに。
それを手放すのは惜しいけど。
……でも。
“ヒマツブシの道具”にされるくらいなら。
教師なんて辞めてやる…。
暴れてもなんでもいい。
抵抗してやる。
そう思って掴まれてる腕に力を入れようとした。
その時だった。