半熟cherry

郁は“フゥ”とため息を吐きながら言った。





「…俺も終わってねぇんだもん」





終わってないって…。



なんか、嫌な予感。



『な、なにが終わってないの…?』



恐る恐る聞いてみる。



郁は私の言葉に。

ちょっと気まずそうに言った。



「…夏休みの、宿題」



『「はぁぁぁぁぁッ?!」』



涼真と私の声がリビングに響く。



……郁も期待を裏切らなかった。



 

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