ヒマリュウⅠ 〜03.18-SS【幸せいっぱい】追加〜
その傷跡はとても痛々しいものだった。
腕も足も血が滲んだあとが残っていて、顔もキズだらけ。
この様子だと、きっと腹もだろう。
ボーッと突っ立っているあたし達に気付いたのか、恭哉は「ごめんね」と周りの女子に声をかけて、教室を出て行った。
ハッとして追いかけようと廊下に出たときには遅くて。
もう、恭哉は見えなくなっていた。
「『………』」
あたし達は、驚きのあまりに声も出なくなっていた。