ヒマリュウⅠ 〜03.18-SS【幸せいっぱい】追加〜
一瞬ショートした頭を必死に戻して、
『あ…、そーだよね…!!本気なわけ無いじゃんね?…あたしなんて。…ごめんね。』
「も――」
『あ…安心して!!お弁当はちゃんと作ってくるし。屋上にも来るし。ま、まあ…。とにかく、お弁当は作ってくるから…。』
まだなにか言いたそうな冬可に『じゃあね』そう言って、屋上を後にした。
なんて言ってくれようとしたのかな――…。
…――自分で遮ったのにバカみたい、あたし。
彼女さん居るの知ってたのに。
あんな嘘、鵜呑みにしてさ。
は…ハハッ――…。
バカすぎて笑えるはずなのに。
…なんで?なんで、頬が濡れてるの?
止まることなく、目からは雫が落ちて来る。
…ダメだよ、泣いちゃ。
“もしかしたら”なんて期待した自分がいけないんだから。
…我慢しなきゃ。