幼なじみ攻略法-愛しの先輩様へ、罰ゲームに便乗して-


考えたけど
大して良い内容は
思いつかなかったんだよね。


彼にとって
それは珍しいことだった。

その真っ直ぐな内容こそが
彼女を惹きつけた
最大の理由であることを
彼が知ったのは
ずっと先の話で、
今彼は普段と違う自分に
不安を持っていた。

送信ボタンを
押しかねていると、
後ろからヤケに軽い声が
聞こえてきた。


「早いじゃん今日-。」


「まぁね。」


「もしかして罰ゲーム??」


「そうそう。
今から送るところ-。」

軽い口調に合わせて
喋る。
動揺してることに悟られない
テクニックはもう
才能だろう。


「まじで?!
じゃあみんな呼んでからに
しろよ。」


そういって
騒ぎ好き純平は
彼が頼みもしないのに
ギャラリーを集めた。


彼はこの時ほど
焦ったことは先にも後にも
無かったと後から語った。


ギャラリーが集まって
やっぱり中央にたった彼。

純平がみんなに指示をした。

「いくよ-。」


「「せ-のっ。」」


「はいっ。」


...押した。


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